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『青森市の国際交流の取組について』

 青森市経済部交流推進課長

 大久保 文人

 青森市は、近年の急激なグローバル化の進展に加え、当市が有する空・海・陸の交通ネットワークの充実により、当市を訪問する外国人客数は増加傾向にあり、交流人口の拡大に伴う、国際交流機会が増えております。
 今回の寄稿では、当市が実施している主な国際交流事業を紹介いたします。

1)国際交流員による国際交流の推進
英国(平成6年~)と韓国(平成10年~)の国際交流員による、異文化理解講座の開催やメールマガジン「国際交流LEVELアップる」の配信などを通して、市民の国際理解を推進しています。また、各種国際交流活動や外国人誘客など幅広い分野で、国際交流員が事業の企画立案等に参画し、実践的でより効果的な取組を進めています。

2)海外友好交流都市との交流
 青森市は、海外友好交流都市として、平澤市(韓国)、ケチケメート市(ハンガリー)、大連市(中国)、新竹県(台湾)の4つの都市との交流を進めています。  特に平澤市とは、スポーツや青少年交流を中心に交流を進め、今年で友好交流20周年を迎えました。これらの海外友好交流都市とこれまでの交流で築き上げてきた信頼とつながりを基礎として、スポーツ・文化・経済・観光など、さまざまな分野で、幅広い交流を進めていきます。

3)留学生受け入れと国際交流
 当市と平澤市は、両市の交流促進に寄与する人材育成を目的に、友好都市人材交流事業を実施しています。この事業では、平成8年から毎年1名の平澤市留学生を青森公立大学に受け入れしており、これまで15名の学生が卒業をし、現在は5名が在籍(平成27年12月現在)しております。
 留学生は、両市の交流事業への参画はもとより、民間団体が主催する韓国との交流事業(韓国語講座の講師、韓国文化紹介など)や大学の国際交流サークル活動など大学内外での活動を通して、市民の国際交流の推進に寄与しています。

4)市民活動団体等と連携した国際交流
 市民と協働した国際交流や多文化共生の取組を進めるため、平成23年7月、市と市内国際交流関係団体で構成する「ぷらっとワールドあおもり」を設立しました。この“ぷらっとワールドあおもり”では、定期的な情報・意見交換に加え、年4回市が発行する国際交流情報誌「ぷらっと通信」の企画・編集への参画により、各団体の特色ある活動の周知や多様なネットワークを通して、当市の国際交流活動の活性化が図られています。

 以上が当市の主な国際交流事業となります。青森市は、本年7月31日に県内初の国際会議観光都市に認定され、今後、国際会議等の誘致にも取り組んでいきます。また、近年は外国クルーズ客船の青森港への寄港数が増え、さらには青森・中国杭州線就航や北海道新幹線新函館北斗駅開業などを背景に、当市を訪れる外国人客数は今後ますます増加することが予想されます。今後におきましても、関係機関等をはじめ留学生の皆さんと連携・協力しながら地域の国際化、多文化共生及び外国人観光客の受入対策など、国際交流の進展に向け取り組んで参りたいと考えております。

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