留学生の声

私の日本留学生活

弘前大学 人文学部特別聴講生

陈 玲(中華人民共和国)

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 弘前に来て、もう半年過ぎました。半年前の自分はずっと大学で日本語の勉強をしていましたが、弘前のことどころか、日本のこともあまり詳しくありませんでした。「もっと日本のこと知りたい」そういう気持ちや日本での留学生活への憧れを持って、日本に来ました。そこで、弘前--この美しい古城で新たな生活の幕が開きました。

 4月の桜まつり。今でも初めて桜を見た時の感動を忘れられません。あの美しさは本当に素晴らしかったです。言葉で言えないほど感動の気持ちで胸がいっぱいでした。涙しか出ませんでした。「弘前の人は厳しい冬を乗り越えることができるのは、春になると美しい桜が待っていると分かっているからでしょう。」と授業で先生が言ったことは初めてその意味を味わいました。

 8月のねぷたまつり。留学生たちはみんな集まって、自分で最初から最後までねぷたを作るチャンスがありました。絵を描いて、ろうで塗って、墨を入れて、そして、切って灯籠を作りました。本当に手間がかかりますが、自分で作ったちょっとみっともないねぷたをもって、出陣できて、本当に誇りを感じました。そして、いろいろなねぷたの絵を見られて、プロの職人たちの腕に感心しました。今でも、その夏の夕方の「やーやーどー」が耳のそばに響いているようです。

 学校生活のほかに、自分にとても大きい影響を与えてくれたのはアルバイト経歴です。アルバイトしないと円満な留学とは言えないと思っている自分がアルバイトを始めました。おかげで、とってもいい勉強になりました。今はおもてなしの気持ち、心遣いという言葉を本当に分かったと言えるでしょう。

 最初はちょっと理解できなかったのですが、よく先輩に「どうしていつもそんな細かいところまで心がけているのですか。別に気にしなくてもいいではありませんか。」と聞きました。そして、先輩がこう教えてくれました。「お客さんの身になって考えてください。大したことではないかもしれませんが、してくれると、やっぱりうれしいではありませんか。細かいところこそその店のおもてなしの気持ちを表すことができるんではありませんか。」今、思えば、これは新しい日本ブランド、日本サービスではありませんか。

 ここに来て、本当に周りの人の好意に恵まれていて、楽しく暮らしてきました。知らない人ですが、一つの笑顔も、「頑張ってください」という一言も、うれしくてたまらないぐらいで、もっと努力しようという気持ち、もっと頑張れる力にもなります。

 今は、ここに来て本当によかったと思っています。人間味があふれる弘前が本当に大好きです。

 

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