留学生の声

青森での留学

弘前大学大学院地域社会研究科2年

張 修志(中華人民共和国)

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 大学生時代、私の専門は日本語教育であった。当時、日本に対する印象は教科書とドラマの情報から、日本に大変興味を持つと共に大きな憧れを抱いていた。2002年、一年間の交換留学生として私は初来日した。留学生活を通じて、日本の社会風土、特に日本人の親切さを身をもって感じることができた。そして日本が大好きになった。2006年、私は幸運なことに国際交流員として再来日できた。様々な交流活動への参加を通して国際交流活動の重要性が分り、中日友好に微力ながら、自ら貢献できた喜びを感じた。今回の来日の目的は専門的な社会知識を学び、自分の能力を高める為のものである。

 私は去年の四月から弘前大学大学院地域社会研究科に入学して、これまでの専門と異なったコミュニティづくりをテーマに選んだ。基礎知識のない私にとって、これは決して容易なことではない。でも、指導教授と研究科の先輩たちがいつも優しくしてくれた。分かりやすく説明してくれた上で、鯵ヶ沢町と七戸町等への調査に行った時に私も同行させてもらった。調査を通じて、青森の各地域そして地域住民に触れる機会が増えた。過疎地の寂しさを感じる一方、地域に根ざした古い文化の魅力と人々の優しさが感じられた。特に最近、集落点検調査に行っている七戸町上原子地区のことが印象深かった。この集落には家が35軒しかないが、千年以上の歴史をもつ「剣舞踊り」がある。「剣舞踊り」を保存していくために一生懸命に頑張っている住民たちの姿とこの過疎地の形骸化しているコミュニティを再構築しようとしている政府と大学と住民たちの努力に感心した。

 何回も来日して、日本に慣れてきた私は留学生活の中で困ったことは特にないが、非常に羨ましいことに交換留学生たちにみんな、ホストファミリーがついている。もう三年ぐらい日本で暮らしている私はまだ日本の家庭に接する機会がなくて非常に残念に思っている。残る二年の留学生活の中、私にもホストファミリーができたらと思っている。

 この一年半、私は青森のねぶた祭・弘前のねぷた祭り・五所川原の立佞武多に参加した。八戸の三社大祭・黒石よされ・三沢の航空祭・金木の津軽祭りも見に行った。そして、リンゴ畑のアルバイトとお寺での雪かきもやってみた。こうして、青森の各地の独自の文化と青森県全体に溢れている魅力が感じられた。より一層日本人の親切さを感じることができた。

 ここにはいつも見守ってくれる岩木山と高く連なる八甲田がある。ここでは甘いりんごの香りに誘われて、ねぶた囃子に胸を躍らせて、弘前城の桜に魅せられて、雪国の温かさと触れ合って、津軽三味線の音色を響かせて、優しいお国訛りにあこがれて、楽しいことが待っている。ここは私の留学先の青森県である。私は心から、より多くの友達が青森に留学や観光に来ることを期待している。

 

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