留学生の声

もったいない人生だと、一度も思ったことがない

青森中央学院大学大学院 地域マネジメント研究科2年

ピポプチャイヤーシット マーウィパー(タイ王国)

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 現代、外国語を勉強している、また勉強したい学生がさらに増えてきた。第二言語にとどまらず第三、四さらに第五言語まで勉強するのも珍しくない。また、その外国語が上手になるように、その言葉の国で留学しようと思う学生も少なくない。私もそうだったから、青森に来るようになった。

 私の母国では、2000年ほどから日本語を勉強している人は多くなってきた。その理由は日本のファッション、アニメ、歌手などの日本文化の影響を受けていたかもしれない。しかし、最近は多くの日系企業がタイに進出してきたので、以前のように日本文化の影響だけでなく、社会の価値観や自分の将来のため、日本語を勉強し始める、あるいは一度諦めたが、勉強し続けようかなと思った学生が倍々になってくる。私は日本の文化も好きだし、自分の将来と家族のためにも考えながら、一度も諦めずずっと日本語を勉強しつづける。

 確か、誰でも東京で留学しようと思った。「もし、他のところで留学したらどうしよう?過ごせる?ありえないでしょ?」と思った人もいるはずである。私も最初はそう思ったが、東京や大阪である都市しか知っていない私にとって青森に来ると、その考えが変わっていた。ここに来たのはいろいろなことを教えてくれた。行ったことのない青森にも魅力がたくさんあるよ、と伝えたいくらい後悔しないと思う。私はその魅力を参考にして楽しく過ごすことができる、と今気付いた。楽しく過ごすのは、そこがよく知っているわけではなく、その場所の魅力を感じたこそ、楽しく生活するようになると思われる。特に、行ったことないところは、逆に魅力がいっぱい感じられる。よく知っているからつまらないだろう。だから、その人の考えや感じたことによって、どこでも楽しく過ごすと信じる。

 いろいろなことを教えてくれたと上記に言ったのは、この3年間で経験したり、活動したり、感じたりしたことである。まずは、言わなければいけないのは青森の象徴である雪のことである。タイは一年中で平均温度が30度を超えるから、耐えられないほど雪が降ることがありえない。しかし、もし青森に来なければ、その経験は絶対分かるわけがない。死ぬわけでもないから、その寒さとともに必ず生きていこう、と思ってみた結果、だんだん慣れてきた。生けるじゃん?、と思いながら笑っていた。もしかして、私にとってそれは大したことだった。今、青森の冬はまだ苦手だが、好きになった。雪だるまで遊べるから、楽しく過ごせると思えるくらい好きになった。それから、食べものや文化なども、そのことを学びながら、少しずつ慣れてきて好きになった。

 もちろん、言語のほうも良くなってきた。毎日、日本語を使うから、例えば、買い物する時に店員の話に聞いたり返事したりすることや、部屋にいる時もテレビのニュースや番組からなどの日本語が耳に入ったりすることが日本語を使う。

 だから、ここにいる時は、もったいない人生だ、と一度も思ったことがない。

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