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日本に留学して

青森大学 経営学部3年

陶 淳(中国)

陶 淳

 私は陶淳と申します。中国江蘇省の蘇州から参りました。青森大学経営学部に入学し、今年3年生になりました。

 2007年、すなわち平成19年、私は留学生として青森に来ました。飛行機から降りて、日本の土地を踏んだときは、とても感動していながら、同時に多少の心細さも感じました。何と言っても、私は、子供のときから親と一度も離れたことがなかったのですから、自分ひとりで、この国で本当に生きていけるのだろうかと悩んでしまいました。しかし、昔から、私は複雑な物の考え方をする人間ではありません。他人にできるなら、自分もできるはず。そう思って過ごしているうちに、2年が経ってしまいました。この2年を振り返ってみると、大変なこともあれば、面白いこともありました。

 それは、文化の違いから生じることです。同じ人間ですが、国により、人によって、習慣が違ってきます。しかし、私はそれこそが文化だと思います。私は中国に生まれ、中国人として育ってきました。自分の国にいたときはいつも普通と思ってやっていたことが、日本では通じないことがあります。例えば、電車に乗るとき、5人が座れる長い席があるとしたら、中国人は1、2、3、4、5の順番に座っていきますが、日本人は、1、3、5、2、4
の順番で座っていくように思われます。これは小さいことかも知れませんが、これこそ文化の違いだと思います。

 中国では今、教育問題が大事になっています。中国の中学校の授業は、朝8時から11時
半までが午前、13時から17時半までが午後ということで、毎日大変です。授業の内容も多く、数学・国語・英語など、合計8種類の授業を受けなければなりません。高校はもっと
大変です。学校に行く目的は知識の勉強、それだけです。ある先生から聞いたことですが、日本の学校の目的は、子供たちがお互いに友達を作ることだそうです。とは言っても、もちろん勉強はするでしょうが。しかし、日本と中国では、両国の基本的教育方針は、絶対に違うと思います。このことから言うと、日本の学校は中国より楽かも知れませんが、実は決してそうじゃありません。というのは、日本には、知識をいっぱい勉強させられる塾があるので、そこは中国の学校よりも厳しいのかも知れませんね。

 言葉の問題は、留学生の誰にとっても大変だと思います。少なくとも、私はその中の一人です。私は日本に留学するため日本語を勉強してきました。ですが、日本に来て、実際学校で授業を受けるとき、先生の話されることが全然聞き取れませんでした。また、買い物のときも、すごく面倒でした。自分が何を買おうとしているのかを、スタッフにうまく伝えられないうえに、スタッフからの話もよく理解できません。今思い出してもとても辛かった。その後、大学で日本語の授業を受けたり、日本人と話したりして、段々聞き取れ
るようになってきました。

また、ある時から日本語のしゃれも少しずつわかってきました。最近あるアニメを見ています。そのアニメの登場キャラクターの名前の中に、名前が<結野あな>というのがあります。最初見たときは何も感じられなかったのですが、今は、はっきりとわかりました。
なんと…。とてもびっくりしました。分かる人には分かると思います。同じパターンのものがいくらでもあります。中国では、しゃれだとしてもこういう名前を堂々とつけることはないと思います。また、ある一人のアメリカ人がいるとして、その名前がウィル・スミスだとします。彼の周りの人々は風邪をひくのに、彼には何もありません。何故か分かりますか。そのスミスの最初のスを左に移します。そうすると、ウィルス・ミスに変わってしまいます。これなら理解できるでしょう。日本には、言葉のしゃれを上手に使った落語というものがあるそうですね。できれば、私も、これから勉強してみたいと思います。

 言葉というものは実に面白いです。言葉の違いによってしゃれの面白さも違ってくると思います。大きく見ると、これも文化の違いでしょう。私は日本にいる時間を大切にして、自分の見聞をどんどん広げていき、いろいろな能力を身につけたいと思っています。これからも、毎日一生懸命頑張って日本を理解したいと思っています。

 

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